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「ママ・パパが主治医」という観点から親ができること
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    (しろうジャーナルNO.19 2010年3月15日配信・2016年3月改訂)

     

    一歳半までには理想のリズムを作りたいものです。だいたい子どもは10時間くらい眠るとすっきり起きられますので、朝7時までに起きるためには、9時までには寝てほしいと思います。

     

    メリハリのある生活であると、食事の問題も少なく、よく食べよく遊び、しっかり寝るし、排便の習慣もきちんとつきやすいようです。

    (これは子どもの健診をして、一日のことを丁寧に聞くと実感します。)

    昔から『快食・快眠・快便』といいますが、重要なことだと思います。

     

    21時に寝たら、朝7時に起きる。23時に寝たら、朝9時、など生後6ヶ月を過ぎるとある程度リズムがついてきて、夜10時間ほど寝てすっきりと目覚めます。

    (不思議なことに、夜中に授乳で何回起きたかは、余り関係ないのです。)

     

    もちろん夜中に遊びだしたりしたら話は別です。その分朝起きるのが遅くなります。

    だから、夜中に遊びだす子どもの相手は決してしないように、電気をつけて明るくするのもやめて、親は寝たふりして静かにしましょう。

     

    1歳半までにかなりしっかり生活のリズムはつきます。早いこどもは生後一カ月で昼と夜がわかっています。

    赤ちゃんにとっての昼は、飲んだばかりでもぐずる、という時間帯。赤ちゃんの夜は基本的に寝ている時間帯です。

     

    おなかがすくので3時間くらいで泣くけれど、おっぱいやミルクを飲んだら、また眠くて寝てしまうというのが夜です。

    夜ぐずる子というのは、だいたい昼間寝ていることが多くて、これを『昼夜逆転』といいます。

    夜は暗く静かに、昼間は明るくうるさい位でいいのです。朝の光をあててあげるのもよいです。

     

    普通の生活のリズムが作れれば、親も子もストレスの少ない生活になりやすいのです。

    目覚められないときは、何かおかしいかな?熱があるかな?…と、子どもの不調にも気づきやすいです。

    いつもと違う時間に昼寝してまうなども、調子が悪いサインです。

     

    しっかり寝て、しばらくするとおなかもすいてきて、朝ごはんをきちんと食べられることが大切。

    午前中は一番楽しく元気に遊べる時間帯。しっかり遊んでお腹がすくのでお昼をよく食べる。

    すると眠くなりお昼寝。お昼寝が午後一番なら夜は遅くなることがない。

     

    夕方お昼寝をしてしまうと、ご飯を食べて目がキラキラ、パパが帰ってきて遊んでしまい、夜寝るのは23時、0時…などということにも。

    すると、翌日の午前中は、子どもにとってはまだ夜なので、起きられないし、無理に起こしても活動できないのです。

     

    子どもの集団生活は何歳になっても午前中が中心。

    だからこそ、早寝早起きをし、その子の頂点を午前中に持ってきてあげるようにするといいのです。

    空腹だったり眠ければ、誰でも機嫌が悪くなります。そうすると保育園幼稚園や小学校にあがっても、お友だちとうまく遊べなかったり集中できなかったりする。それはその子の「性格」ではないのです。

     

    午前中機嫌よく過ごせるというのは、とても重要なこと。生活リズムが整っている子は、発育・発達面でも問題がないことが多いです。

     

    では、夜12時に寝て朝10時に起きるリズムになっている子はどうすればいいのでしょうか?

    8時に寝かそうとしても寝ませんし、朝7時に起こしてもおっぱいやミルクを飲んだら寝てしまうと思います。

     

    眠くない子どもを寝かすことくらいストレスのたまることはないと思います。

    一番の理想は、寝てほしい時間に眠くなるようにすることです。作戦としては、『少しずつ早起きにさせる』こと。

    毎朝10分ずつ起床時間を早めていく方法などは有効です。

    1日ごとに早めるのが難しければ、一週間単位で、少しずつ起床時間を早めていってもいいですね。

     

    早寝早起きは子どもにとって大事な習慣だということ、1歳から1歳半までにはだいたいの子はきちんとしたリズムがつけられるということ、そのためには、起床時間をコントロールして早起きにしてあげて、午前にしっかり活動できるようにすることが大事、ということを意識してください。

     

    【体をさわる】

    子どもの体をさわることで、体の変化に敏感になれます。肌の張り具合なども感じられます。

    脱水のときは、お腹がペタンとへこんで、いつもの張りがなくなります。

    お腹をさわって、硬い腫瘤が見つかることもあります。(重大な病気の発見にもつながる)

    体温も、日々さわっていると、いつもと違うなという感覚がでてくると思います。

     

    【事故予防】


    環境を整えるということは、事故予防の観点と、親のストレスを減らすことからも重要です。

    死亡原因として家庭内での事故は、0歳児では低いのに、1歳過ぎるといきなりトップになる。

    子どものその時々の興味や、できることにあわせた注意が必要です。

    できなかったことが突然できるのが赤ちゃんですから、その点も注意です。

     

    重心が高いので転びやすいのも特徴です。ベッドの柵をあげていても、つかまり立ちする子は落下する危険があります。

     

    子どもが興味あるものに手を伸ばすのは当たり前。環境を整えることで親のストレスもなくなります。

    手に届くところに大事な物や、触られたくないものを置かないようにしましょう。

    「大切なものなのに」というのは、子どもには通じないのが当たり前です。

    環境という点では、禁煙が望ましいですね。子どものためにも自分の健康も管理したいものです。

     

    もしも、気道をふさぐようなもので窒息したら、息ができないのですから、とにかく出さないといけません。

    異物の出し方はこちらにありますので、確認しておいてください。

    (↓コチラをご覧下さい↓)

    http://www.wds.emis.or.jp/docs/kodomo1-08.pdf

     

    叩くときは後ろから強く。肋骨が折れてもかまわない位の気持ちで、最初の5分間が勝負です。

    早ければ早いほどよいです。

     

    【親のゆるがない態度】

    泣くからジュース、泣くからジュース…で、肥満で来院した子がいました。

    泣いたらもらえるとわかれば子どもは必死に泣く。子どもが泣くから、と子どものせいにしていましたが、そうではないですね。

    子どものためには何が必要か、どうしたらいいかを考えない親に責任があると思います。

     

    泣いたって、ぐずったって、薬も歯みがきも、子どものためなんだから「やるだけ」です。

    親が納得できているかどうかは、子どもは微妙に見分けていたりします。「まぁいいか〜」という態度は、見抜かれます。

    親のゆるがない態度が大事です。


    【食生活】


    日常の食生活で大切なのは、無理強いはしない、楽しく食べる、家族で食べる、食卓を囲む…ということ。

    手づかみで食べさせる、外で食べるなども工夫のひとつです。やはり、リズムをきちんとつくってあげて、メリハリのある生活ができるようになると、食べることが楽しくなる子がでてきます。

     

    離乳食に少し慣れたら、あまり堅苦しく考えないで、大人の分から取り分けられるものをあげる方が、よく食べたりします。

    後期になったら、あまり「薄味に」と気にしないでもいいと思います。

    食べることだけが目的ではないですし、ママ・パパのストレスを赤ちゃんも感じることがあると思います。

    食べることが楽しみでなく、ママやパパが怖い顔して迫ってくる、試される…というような経験にしないようにしましょう。

     

    あとは、子どもが自分で食べられるようにすることも大事。子どもが遊んでいるところに口に食べ物を入れるのは止めましょう。

    また、バランス良く、ということは大事ですが、一食でではなく、一日、むりなら数日で、バランスをとれればよい、

    と考えるようにすれば、ストレスが減るかもしれません。少し大きい子どもには、一緒にお買いものしたり、料理を作ると食べることもあります。

     

    【メディアとのつきあい方】


    テレビやビデオでは、言葉のトレーニングはできません。会話はできるようにはなりません。

    一方向からの刺激であり、コミュニケーションができるわけではないのです。

    むしろ会話が遅くなったり、コミュニケーションの障害が出ることもあるので、小児科学会からも注意するように、という提言がなされています。

     

    忙しい時間帯にTVなどを見せ、子どもに静かにしてもらいたいという気持ちはわかりますが、程ほどにしましょう。

    理想は、テレビやビデオは親と見る、時間を決めてみる。理想は理想として、やはり育児生活の中では便利な面もあり、私だって偉そうなこと言えないのです。

    でも、そういう心配もあるものですから、何となくつけるのはやめる、ご飯のときはつけない…など、おうちでのルールを決めてはいかがでしょう。

    特に、言葉やコミュニケーションの心配がある場合は、メディアとの付き合い方を考え直してみてくださいね。

     

    【病気・病院との付き合い方】


    「病気=悪いこと」、「病気にしてはいけない」、と考えないようにしましょう。                       

    子どもが風邪をひいたのは親が働いているせい、○○したから、●○しなかったから、なんて考える必要はない。
    風邪をひいて、免疫がついて良かった!ぐらいに思っていたらいいのです。

    すぐに病院に駆け込む“コンビニ受診”がダメと言うことではないです。誰でも初めてのことには焦って心配になってしまうと思います。
    初めはそれでいいんです。でも、だんだん経験を積んで、自信をつけていけると自分も子ども安心ですよね。
    そして、子どもが病気の時、親が自信を持っていられれば、子どもも安心して早く良くなりやすいです。


    【予防接種について】

    予防できる病気は予防してあげましょう。

    子どもの命にかかわる病気を防ぐことができるのですから。

    knowVPD!」というサイトでもワクチンのことが分かります。(↓コチラをご覧下さい↓)

    http://www.know-vpd.jp/

    VPDVaccine Preventable Diseases)というのは、『ワクチンで予防できる病気』という意味です。

    予防接種の制度は、ここ数年で格段に良くなってきました。(2016年現在)
    こんなに受けなきゃいけないの?と思うかもしれませんが、予防接種で守れる病気は、わずかなのです。
    子どもの命や健康にかかわる重大な病気から順にワクチンはできています。
    せめて予防できる病気は、ワクチンで守ってあげたいものです。


     

     (しろうジャーナルNO.19 2010年3月15日配信・2016年3月改訂)

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