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会員リレーエッセイ vol.1 副代表・森さくら
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    会員リレーエッセイ vol.1 副代表・森さくら

     

    11月からの新連載『会員リレーメッセージ』の初回をつとめさせて頂く、森さくらです。

    2児の母で、日中は警備会社の営業。会では主に講座・メッセなどのイベントごとを担当しており、この度、副代表をつとめさせて頂くことになりました。

     

    ――というとかなり真面目な自己紹介なのですが、実は関わりはかなりゆるやか。どっぷり会の仕事に関わるのはいつも育休中の期間限定。1度目の復職後にあたってはメーリングリストすら読まないという潔さ(?)。今年4月に2度目の職場復帰をしたのですが、当時の状況をよく知るメンバーからは、「また会とはバイバイでしょー?次いつ妊娠するの?いつ産休?」と冷やかされています。

     

    今回こそは仕事もしつつ、会のことも――。とは思っているのですが、時短勤務をしているにも関わらず毎日寝落ちして、朝も早く起きられない。通勤の満員電車でなんとかメーリングリストやスタッフのやりとりに追いついている、そんな毎日です。そんな私を副代表として迎えてくれた阿真さん、会の皆さまに感謝しつつ、私が会に関わったきっかけをお伝えしたいと思います。

     

    【医療を考えるきっかけ――原点はお産】

    すべてのはじまりは、妊娠〜お産においての出来ごとに遡ります。現在5才の長女の妊娠中、バリバリ営業を続けていた私は、産院を選ぶ基準は「規模が大きくて、予約が取りやすくて、早く診察が終わり、診察後すぐに仕事に戻れるところ」――「どこで産んだって変わらない」。そんな思いで通院し、それで満足でした。

     

    でも、産休に入り、どんなお産をしたいかを考える時間が出来ると、「通院中の病院では自分が希望するお産は出来ないかもしれない」と思うようになり、10カ月で転院を希望したのです。

     

    通っていた病院に言い出したときのあの緊張感。医師へ自分の気持ちを伝える難しさ。医師にどう伝えるか何度も練習して、診察に臨みました。なんとか紹介状を書いてもらい、転院したい病院へお願いに行くと、医師はこう言いました。

     

    「小さい病院が出来ることは限られている。設備も不十分。産後すぐ退院してもらうかも知れない。それでもいいのならどうぞ。お産の主人公はあなた。医師はそれを支え、伴走するだけです。お手伝いしましょう。」

     

    ――目からうろこが落ちました。医師は知識を持ち、患者は医師に従うもの。どこかそんな思いにとらわれていた私は、その医師のスタンスに驚くとともに、10ヶ月で転院したいなんていうリスクが高く、非常識な私を受け入れてくれたこの医師とスタッフに感謝以外何もありませんでした。それから1カ月後、予想通り納得のいくお産が出来、無事に退院しました。医療って、「ただ治すだけじゃない」「心に寄り添うんだ」漠然と思うようになりました。

     

    【お世話になった産院に恩返しをしたい】

    出産から半年を過ぎた頃、たまたま手に取った本『小児救急』(講談社文庫・鈴木敦秋著)――内容は衝撃的でした。あまりにも悲しいわが子との別れ。思いある小児科医が押しつぶされていく現状。涙があふれて止まらなかったことを今でも覚えています。

     

    現場の医師に負担が一手にのしかかり、『想い』だけで必死に毎日をこなしている現場の状況。思えば、産院の先生も、24時間呼び出しがあればどんな時もお産に立ち会う。スタッフの方と一緒に、想いを持って必死に仕事をしている。そして、患者に寄り添う――。お世話になった医師の姿とぴったりと重なったのです。

     

    こんな現状であるならば、何か自分で出来ることをしたい。それをすることで、恩返しが出来るかもしれない。いてもたってもいられず、「あとがき」に登場した会のホームページを探し、まだお会いしたこともない代表の阿真さんに「何かお手伝いさせて下さい」とメールを送ったのでした。

     

    【うまい話には裏がある?!】

    すぐに会員となり、講座の手伝いなどを始めるのですが、今でもよくする笑い話があります。会に連絡する前も、会員になってからも阿真さんのことは疑いまくりで――。

     

    こんな素晴らしいことをしていて、会うともっと魅力的で(私の中でのイメージは『魔女の宅急便』の『オソノさん』)。本人はすごいことをしているのに、いつも周りに感謝ばかりしていて――。

     

    これは絶対何か裏がある――。もしかしたら宗教に勧誘されるとか、選挙になると投票を依頼されるのではないか、等疑いっぱなし。しばらくは心を開かず、自宅では、過去のMLや個人ブログなどでそんな発言がないか、くまなくチェックしていたのでした。(もちろん、無駄な心配に終わりました。今疑っている方、どうぞご安心下さい。)

     

    【出来る人が、出来る時に、出来る事を…】

    そんな「一見怪しげな」(?)阿真さんが、いつも「出来る人が、出来る時に、出来る事をやればいい」と言っていても、本音ではそうではないのでは?とやはりここでも最初は疑っている私がいました。

     

    でも、会の活動を続けていくにあたり、私もそんな疑いを心から全否定出来るようになりました。会員が「何もお手伝い出来なくて申し訳ない」というのは、社交辞令でもなんでもなく、みんなが義務感なく「知る」「知ってもらう」活動を楽しんでいるからこそ。

     

    もちろん、一緒に活動してもらえれば嬉しい。でも「知って」もらっていること、それだけで大満足。目の前に子どもがいたら「会のことなんかやらないで、全力で自分の子と遊んで来て」と言ってくれる。私のように潔く会のことをしなくても「いいよー」と笑顔で言ってくれる、この会のみんなが私は大好きです。

     

    【終わりに】

    今回このように自分と会の関わりについて振り返る機会を頂き、大変感謝しています。会に関わって4年――。「小児医療を学ぶ機会」というのは、阿真さんと周りの方の頑張りでかなり進んできたようですが、私の知り得ないところでまだまだ課題は山ほどあることと思います。

     

    引き続き、みんなが楽しみながら会の活動を知り、関わっていくことで、笑顔の連鎖が広がっていくといいなと思います。私も全力で楽しんで関わっていきます。今後ともどうぞよろしくお願いします。

     

    長文、お読み頂きありがとうございました。

     

    (2013年11月号掲載)

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