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お子さんが熱を出したら
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(しろうジャーナルNO.6 2009年2月15日配信)

お子さんが熱を出したら
取手協同病院 小児科 太田正康先生より

 小児科の救急外来を受診する患者さんの主訴(おもな訴え)はほとんどが発熱です。
しかも冬はインフルエンザ、風邪など、発熱をきたす病気が多くなります。
しかし、発熱は緊急性がないことがほとんどです。

 では、発熱以外にどのような症状があったら救急外来を受診したほうがいいでしょうか。
発熱に伴って顔色が悪くなり、ぐったりしている時、遊ぼうとしないでごろごろしている時、激しく泣き、あやしても泣きやまない時、夜に眠れない時は体のどこかが具合が悪いことを示していますので、すぐに受診すべきです。
水分を受けつけず、排尿が少なくなっている時はすでに脱水(水分が足りなくなっている状態)を起こしています。発熱に伴って眠ってばかりいる時は意識障害を起こしている可能性があり、脳の病気による発熱の可能性があります。
これらの場合も緊急受診の対象です。さらには発熱に伴って嘔吐や下痢を伴っている時、どこかを痛がっている時、呼吸の状態が悪くなっている時も急いで受診して下さい。

 発熱に気づいてすぐにお子さんを連れて受診する保護者の方がたくさんいらっしゃいます。
体温が40℃前後まで上がったらびっくりしますよね。でも、体温の程度と病気が重いか軽いかということとは関係がありません。
体温が37℃台でも先に述べた救急外来を受診したほうがいいという条件に当てはまったら急いで受診しましょう。
40℃前後の発熱でも顔色が悪くならず、睡眠がとれており、飲食が比較的できていれば、夜間や休日にあわてて受診しなくて大丈夫です。
でも、連休の時にずっと様子を見ていてくださいとはいいませんけれどね。

 発熱したばかりの時は咳や鼻水、下痢などの発熱以外の症状がまだでていないことが多く、発熱の原因はわからないことが多いものです。発熱したばかりで受診して保護者に原因は何ですか、とか風邪ですか、と尋ねられてもお答えのしようがないことがほとんどです。
そのことはご理解ください。

 インフルエンザの検査では発熱してから最低6時間以上たたないとインフルエンザかどうかをほぼ確実に診断することはできません。できれば発熱してから12時間以上たってからインフルエンザの検査を受けるとインフルエンザかどうかがかなり確実にわかります。
インフルエンザのウイルスを弱めるタミフルやリレンザ(自力で吸い込む薬なので、小学生以上でないと使えません)は診断が確実でないと投与してはいけない薬であるうえに、4−5日続くインフルエンザの発熱を1日程度短くするだけの薬で、もともとインフルエンザは自然になおる病気なので、あわててインフルエンザかどうかの診断を受ける必要はありません。
したがってインフルエンザかどうかの診断を急ぐあまり、発熱に気づいてすぐに救急外来を受診するのは得策ではありません。

 最後に解熱剤(熱さまし)についてです。熱さましは一時的に熱を下げる効果しかなく、病原体を弱めて病気を早くなおすという効果はありません。したがってできるだけ早く熱さましを使えば病気が早くなおるわけではありません。熱が高いことを心配して熱さましをどんどん使うと体温が下がりすぎ、ぐったりして顔色が悪くなったり、起き上がれなくなったり、呼吸が悪くなったり、意識がなくなったりで必ず緊急入院になりますので、ご注意下さい。
熱が高くても寒けでふるえたり、体が硬くなったり、手や足先が冷たくなっていたら温かくし、体全体が熱くなり、暑がるようになったら冷やしてあげて下さい。

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