しろうジャーナル 掲載記事ブログ

小さな子どもと一緒の夏のお出掛け時に気をつけたいこと
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    (2011年7月15日配信)

    「小さな子どもと一緒の夏のお出掛け時に気をつけたいこと」

    小児救急看護認定看護師 横堀真帆さんより
     
     今年もだいぶ暑くなってきました。
     もうすぐ夏休み、行楽シーズンです。

     車での長距離移動の機会もふえるかもしれませんが、6歳未満のチャイルドシート使用率は56.8%、しかもそのうちの多くが誤使用であるという調査結果が出されています。
    携帯電話でできる「チャイルドシート装着簡単チェック」などもありますので、ぜひお出かけ前に確認してみてください。
    http://mobile.jafmate.jp/crs/
     
     防げたはずの車内における子どもの事故は絶えませんが、普段から子どもの年齢に合わせて車内でのルールを作ったり、時間に余裕をもって出かけたり、暑い時期は保冷剤を上手に利用したりと、大人が少し工夫をすることで子ども達を守っていけたらステキですね。

     ベビーカーでのお出かけも同様に、安全ベルトをきちんと使用してあげましょう。
    地面からの照り返しで大人が感じるよりもベビーカー周辺の気温は高くなっていることが多いです。
    熱中症への注意も怠らないようにしましょう。

     夏のお出かけで気をつけたいことは、まず、子どもの服装があります。
    どこでもすぐにシャワーを浴びたり着替えたりができる環境とはかぎりません。
    熱がこもってしまわないように、風通しがよく、吸湿速乾性の高い素材のものを選びましょう。
    綿100%のものなどは背中にタオルやパシーマ(※1)のようなものをはさんであげるとよいでしょう。

     また、夕方のお散歩や山に行くときなどは、長袖長ズボンなどで素肌の露出を避けましょう。
    蚊や虫刺されから守るためです。
     
     毛虫やチャドクガなどが素肌にふれてしまったときは、まずその場所にテープを貼ってベリッと剥がし、それから水で洗い流します。
    毒毛などを除去してから洗わないとその水が伝わったところ全体まで痒くなったりかぶれたりしてしまいます。
    貼りつけたテープを剥がすとき、皮膚まで一緒に剥がしてしまわないように気をつけましょう。
     
     ビーチで気をつけたいこととしては、素足で歩いたときに足の裏をやけどする、ということがあります。
    ガラス片や尖ったものが落ちていることもありますので、裸足で歩かせてあげてもいい時間帯や場所を、大人がしっかり選んであげましょう。
    水の事故にも気をつけてください。 そして、旅先で食べなれない物を食べることは、小さな子どもにとっては体調を崩す元になります。
    地元の名産品であっても生ものや初めての食材をトライすることは控えましょう。

     楽しいことが続くこと子ども達は疲れを忘れて遊んでしまいます。
    適度な休息と脱水予防の水分(電解質)補給はもちろんのこと、エネルギー補給にも気を配りましょう。

     補食としては疲れや糖分不足による自家中毒予防のため、脂肪分(チョコレートなど)のとりすぎは避け、糖質(ビスケットなど)がオススメです。

     お泊りの場合、今年は節電のために扇風機を使用している旅館などもあるかもしれません。
    扇風機で気をつけたいことは大きく2つあります。
     
     ひとつは「風による冷却効果」と呼ばれる低体温&脱水です。
    扇風機使用時は弱風で首振りにし、上方を向けましょう。
     
     もうひとつは、扇風機の回転するファンによる指のケガです。
    100円ショップなどでも売っているメッシュカバーを持参すると安心です。
    吹流しなどの飾りがついているものはかえって子どもの気を引いてしまい事故につながる可能性がありますので、購入時には注意してください。
     夏のお出掛けに限らず、小さなお子さんを連れてお泊りにいくときは、念のため現地の小児急患診療情報をあらかじめインターネットなどで調べておくことも心がまえになります。
    持病のあるお子さんは症状が出てしまったときの対応をかかりつけの先生と相談してから出掛けましょう。
    この夏もお子さんの健康や安全に気をつけて楽しい思い出を作ってください。
     
    ※1(パシーマ (PASHEEMA) とは、福岡県の龍宮株式会社が製造する、医療用の脱脂綿を中綿に用い、医療用レベルのガーゼで包みキルティングした生地の総称)

    (2011年7月15日配信)
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    経口補水液で塩分と水分補給し熱中症対策
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      (しろうジャーナルNO.25 2010年8月15日 配信)

      『経口補水液で塩分と水分補給し熱中症対策』
      兵庫医科大学小児科学 服部益治(はっとりますじ)先生より

      1.語源
      熱中症を明治時代は「熱あたり」と呼んでいたようです。
      「食中毒」は「食あたり」とも言いますので、「中」が「あたり」と読むことになります。
      歌手の「中(あたり)孝介」の名前の方がわかりやすいと思われるかもしれませんね。
      洒落ですが中孝介は「歌あたり」?!

      2.熱中症とは、発生環境は、日射病・熱射病との違いは?
      体温の上昇と汗で身体の中の液体(体液)のアンバランスと脱水が生じている状態をいいます。この熱中症に陥る悪環境は三つで、高温・多湿・無風です。
      気温が35℃以上か、湿度が75%以上になるか、これより低い目でも風通しの悪い所(無風の場所=室内)にいますと熱中症が必発です。

      日射病や熱射病などの呼び方もありますが、最近は熱中症とまとめて呼びます。

      3.熱中症の新分類(2015年7月改訂)
      掬戞 めまいやたちくらみを自覚する/筋肉痛やこむら返り(脚がつる)がある
      拭いても拭いても汗がどんどん出てくる
      凝戞 頭痛、悪心(吐き気)、嘔吐を認める
       つかれやだるさといった全身倦怠感を自覚する
      慧戞 意識障害を認める/けいれんが起こる/体温が高くなる

      ■新分類に対応した対処法■

      掬戞 涼しい、風通しの良い場所に移す/安静にしてカラダを冷やす
      水分、塩分、糖分を補給する
      凝戞Л掬戮梁弍を持続する
      誰かが必ずそばで見守り、症状が改善しなければ病院へ移す
      慧戮飽化した場合も病院へ移す
      慧戞Л掬戞↓凝戮梁弍を継続する/すぐに救急車を呼び、病院へ移す

      凝抂聞澆肋評が重篤なので、体温が上がらない掬戮涼奮で対処することが大切です。

      ■熱中症の基本の対応■
      まず現場では重症度に関係なく、首・ワキ・股など太い動脈が通っている場所に冷たいタオル・水・氷などを当てて体温をさげることに努めましょう。
      汗が塩からいのはご存じと思いますが、体温を下げる手立てとともに、意識があれば塩分と糖の入った水分の補給をまめに行いましょう。
      このような成分の液体は、「経口補水液」と呼ばれています。

      4.経口補水液とは?
      食塩とブドウ糖を水に溶かした液体で、飲用すると小腸から吸収され熱中症や嘔吐下痢症(いわゆるお腹のかぜ)による脱水症の治療に用いられるもの。

      自宅で作成の場合は、1リットルの水に塩3g(小さじ2分の1)、砂糖40g(大さじ4.5杯)を入れるとよいでしょう。果汁(レモンやグレープフルーツなど)を絞ったり、オレンジジュース少量を香り付けに入れると飲みやすいし、カリウムの補給にもなります。

      ただ自宅作成の液体は、衛生面で心配もありますので、薬局や病院・診療内の自動販売機で購入可能なOS-1(オーエスワン)をお奨めします。

      200ml・500mlのペットボトルタイプと200mlのゼリー状の3タイプがあり、140〜200円で購入できますので好きなタイプの自宅常備がよろしいかと思います。

      5.予防が一番
      健康管理には予防が一番で、無理をしない、体調を把握するなどの心がけで過ごしましょう。熱中症が心配な状況が予測される場合は1〜2時間前から経口補水液を飲み、予防対策しましょう。

      ワールドカップで活躍の日本メンバーが試合中はもちろん試合開始2〜3時間前から経口補水液を飲用していました。

       
      (しろうジャーナルNO.25 2010年8月15日 配信)
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      「春でも駐車場で車内熱中症死」の警告とお出かけの際の注意
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         (しろうジャーナルNO.21 2010年5月15日 配信)

        「春でも駐車場で車内熱中症死」の警告とお出かけの際の注意

         

        兵庫医科大学小児科 服部益治先生より

         

        昨年も4月下旬でしたか、「夏でないから」と思い込み車内に寝かしたままの子どもが熱中症死しました。

         

        日本自動車連盟(JAF)のデータ「気温20前後でも、晴天時に窓を閉め切った車内では熱中症になる恐れがある」です。

        直射日光下では車内の温度は温室のごとく急上昇で、最初の10分間で約11上昇し、20分後に17以上上昇。

        温度上昇の80%は前半の30分間に見られる。高温度では、数分間でも重症、そして死に至る可能性も。

         

        窓を数センチ開けても、60分後の車内温度は、閉め切った場合と差がなしなどと我々の委員会でも学会発表などで警告しています。

        毎年春先から初夏での車内熱中症死がなくなりません。

         

        乳幼児がよく寝ているのだからと車内に置いたまま、車を離れてはいけません。

         

        欧米では車内に寝ている子どもを置き去りにしますと虐待として警察に通報され、逮捕となります!

        パチンコ、スーパーの駐車場での熱中症死報道はもう聞きたくありません。

         

        (しろうジャーナルNO.21 2010年5月15日 配信)

         

         

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        「経口補水療法」を知っていますか?
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          (しろうジャーナルNO.7 2009年3月15日配信)

          「経口補水療法」を知っていますか?
          『みなみクリニック』南武嗣先生より

          急性胃腸炎や、インフルエンザなどによる嘔吐・下痢・高熱による脱水症の治療と予防に用いられる「経口補水療法」をおすすめします。

          ●「経口補水療法」を知っていますか?
          嘔吐や下痢、多量の発汗による脱水状態を改善させる一つの方法で、塩分と糖質のバランスを考慮した飲料(経口補水液)を口から飲ませるというものです。

          1970年代には、発展途上国でコレラ感染による下痢を伴う脱水状態の患者に用いられて成果が上げられました。その後、先進国においても軽度から中等症の脱水症とその予防に用いられ、ヨーロッパやアメリカではガイドラインも作られています。

          特に、子どもは、嘔吐や下痢を繰り返す急性胃腸炎や、インフルエンザなどによる高熱で脱水症に陥りやすいという特徴があります。日本では医療設備が整っているため、点滴を行う頻度が高いのですが、脱水患者や脱水になりそうな患者では、経口補水療法が有効な場合が多くあります。
          軽症から中等症の脱水状態であれば、点滴などで痛い思いをせず、家でも脱水状態を改善できるというメリットがあります。

          何らかの原因で嘔吐や下痢の症状があったら、なるべく早く経口補水療法を開始しましょう。
          経口補水療法を実施しながら、医療機関を受診すると、脱水が進行せず点滴をしなくて済む場合があります。

          このように、経口補水療法は早め早めの対象が重要です。市販されている経口補水液をご家庭の冷蔵庫に常備しておくと、いざという時に便利です。

          ●「経口補水液」について
          脱水状態時には水分だけを飲ませてもだめです。
          脱水は体から水分とともに”塩分“も失われています。
          電解質(特に食塩)を適切な量含んでいる飲料でないと、脱水状態をうまく改善することができません。
          果汁飲料やスポーツドリンクでは塩分濃度が低かったり、糖質の濃度が高すぎたりして、効率的な脱水治療が行えません。
          脱水状態時や、脱水に陥るような症状があるときは、適切な塩分を含み、水分と塩分を素早く吸収させる工夫がされた飲料を飲む必要があります。
          海外では脱水の治療と予防を目的とした「経口補水液」が普及しています。
          日本では、点滴が比較的簡単に行えるため、経口補水療法はあまり普及していませんでした。
          しかし最近、日本でも経口補水療法が見直されはじめ、徐々に広がっています。現在では、脱水状態時に水分と塩分を補給できる経口補水液が病者用食品「OS-1(オーエスワン)として販売されています。

          ●飲ませ方のコツはありますか?
          最初から一度にたくさん飲ませると吐くことがありますので、初めは少ない量を何回か飲ませてみます。
          徐徐に飲む量を増やしていくのがコツです。具体的な量については表を参考にしてください。

          もし、吐き気がある場合は、一回の量を増やさず、一口ずつ(5〜10mL)、ティースプーンなどを使って何度も根気よく飲ませましょう。

          はじめの1時間の飲み方と飲む量の目安

          体重
          飲み方
          1時間の摂取量

          7kg以下
          3分毎スプーン3杯
          70mL

          10kg〜
          10mL/5分
          120mL

          15kg〜
          15mL/5分
          180mL

          20kg〜
          20mL/5分
          240mL

          ある程度(3〜4時間)飲ませても吐かなければ、自由に飲ませてください。また、母乳やミルクも少しずつ再開しましょう。

          ●脱水時の症状について
          脱水になっている場合はおしっこの量が減り、濃度も濃くなります。
          経口補水液を飲んで、尿量が増えてきたり、尿の色が薄くなってきたりしたら、脱水状態が改善してきた証拠です。

          ●次のような場合は、もう一度、受診しましょう!
          下痢や嘔吐を繰り返す子どもの病気はさまざまで、経口補水液で一時的に状態が改善しても、入院治療が必要な病気が隠れている場合があります。十分に経過を観察し、次のような症状がある時は、もう一度、医療機関を受診しましょう!
          ・経口補水液を飲んでも、嘔吐や下痢が繰り返し続く時

          ・大量の下痢を1日6回以上繰り返す時(重症な腸炎が疑われます)

          ・経口補水液をあげても3回以上吐き続ける時(重症な嘔吐の病気が疑われます)

          ・血便がある時(腸重積や細菌性腸炎が考えられます)

          ・腹痛のため繰り返し泣く時(腸重積や虫垂炎が考えられます)

          ・嘔吐が強く首が硬い時(髄膜炎が疑われます)

          経口補水療法は優れた療法ですが、どんな時にも経口補水療法が適しているとは必ずしも言えません。患者の状態によっては点滴をしたほうが良い場合があります。経口補水療法を過信することは禁物です。経口補水療法の実際について、一度医師に相談しておきましょう。

          (しろうジャーナルNO.7 2009年3月15日配信)
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